前回、
その昔
イギリスの領主達の
「囲い込み」政策のため
羊の牧場経営に乗り出した
農民がいて
事業に成功した者は
富を増やしていった
という話をした。
事業成功のポイントは
「借金」であるとも
その謎を
今回は説明しよう!
お願いします。
事業を始めるにしても
農民たちは生産の三要素
「労働力」「土地」「生産手段」を
最初から持っていない。
どうやって調達するのか?
そう!
「市場」からなんだ
市場社会はもう始まっていたからね。
だけど
その資金はどう工面するのか?
領主や高利貸しから借りるんだ!
借金をして
生産三要素をそろえ、
事業を行い
利益を出して借金を返済していく。
新しい事業主にとって
利益は死活問題となった!
時は下り
産業革命を迎えると
大量生産を可能にするテクノロジーが
誕生した。
新しいテクノロジーは高くついたが
他企業との競争に生き残るため
大きな借金をしてでも
導入されたんだ。
企業の利益追求に拍車が掛かった!
一方で
労働者には
生活ギリギリの低賃金・長時間労働をさせた。
大量の商品を安価で提供することにより
利益を伸ばし
企業は巨万の富を築いていったんだ。
事業主と労働者の間には
凄まじい格差が生まれた。
過去3世紀に渡って
巨万の富を築く源泉は
「余剰」の集積ではなく
「借金」による利益の追求に
変化していった。
今日においても
幾多の企業が
「市場社会」の発展を支える裏側で
膨大な「借金」があることを
忘れないでほしい。
3金融機関の「魔法の力」
膨大な借金が存在するってことは
リスクが高くなるってこと?
そうなんだ。
かつてのヨーロッパ社会では
宗教上、金銭の貸借は
「罪」
と思われていたけど
市場社会の発展とともに
そういう概念は薄れていった。
だから
金融機関は
相手の返済能力を見極め、
お金をドンドン貸し付けていった。
そこでだ!
現代において
金融機関は貸付金を
どこから持ってくるかしってる?
えっと〜
預金者から集めたお金を
貸し付けているのでは?
違う!
例えば誰かに50万ポンドを
貸し付ける場合、
その人の口座にコンピューターで
「50万」
と入力するだけ。
どこからともなく
「ポン!」
と生まれるんだ。
預金量は関係ない。
驚きだろう?!
それでいいの?
大丈夫?
頭が追っ付かないですけど!
魔法でも使ってるみたい!
そんな調子だから
「市場社会」において
金融機関は巨大なチカラを
持ち始めた。
大規模な経済循環を
引き起こすチカラだ。
そのチカラで
お金を貸して貸して
貸しつづける。
それは同時に
循環を止めて破壊を引き起こすチカラも
持ってしまったんだ!
破壊を引き起こすチカラ?
何だか恐ろしい話になってきましたね。
一旦、休憩入れていいですか?
続きは次回ブログで